「ひしゃげる」はどこの方言?、意味、語源、使用例まで徹底解説

方言一覧

この記事では、「ひしゃげる」がどこの方言で、どのような意味かを例文で説明しながら紹介します。

では、「ひしゃげる」という言葉を聞いたことがありますか?

缶を踏んでつぶしてしまった時や、がっかりして気持ちが落ち込んでしまった時に使う、ちょっと面白い響きの言葉です。

主に東北地方で使われるこの方言は、物の形が変わることと心の状態を同時に表現できる、とても興味深い言葉なのです。

この記事では、「ひしゃげる」の意味や使い方、語源、そしてどこの方言なのかについて詳しく解説していきまので、最後まで読んで興味を持って頂けると嬉しいです。

「ひしゃげる」の方言の意味は?

方言じろう
方言じろう

「ひしゃげる」の意味を紹介しますね。

「ひしゃげる」という言葉を聞いて、皆さんはどんなイメージを思い浮かべますか?

この言葉には主に二つの意味があります。

まず一つ目の意味は、「つぶれる」「へこむ」といった物理的な変形を表す場合です。

例えば、缶ジュースを誤って踏んでしまって平たくなってしまった時、「缶がひしゃげてしまった」と言います。

まるで漫画のキャラクターが何かにぶつかって平たくなるような、そんなイメージでしょうか。

二つ目の意味は、心理的な面で使われる場合です。

「がっかりする」「落胆する」「しょげる」といった気持ちの落ち込みを表現します。

例えば、楽しみにしていたイベントが中止になってしまった時、「すっかりひしゃげてしまった」というように使います。

また、「ひしゃげる」に似た表現として、「へしゃげる」「ぺしゃげる」といった言葉もあります。

これらは基本的に「ひしゃげる」と同じ意味で使われますが、ニュアンスが少し異なる場合もあります。

「へしゃげる」は「ひしゃげる」よりもやや強い印象を与え、「ぺしゃげる」はより平たくなるイメージがあります。

また、「ひしゃぐ」という動詞形もあり、これは「ひしゃげる」よりも能動的な意味合いを持ちます。

「缶をひしゃいでしまった」というように、自分の行動によって何かをつぶしてしまった場合に使うことが多いです。

「ひしゃげる」のことはどこの方言?

「ひしゃげる」東北地方の方言です。

「ひしゃげる」は、主に東北地方、特に宮城県を中心とした地域で使われる方言です。

しかし、その独特な響きと分かりやすい意味合いから、東北以外の地域でも耳にすることがあります。

東北弁には、物事をありありと表現する言葉が多くあります。

「ひしゃげる」もその一つで、物が変形する様子や気持ちが落ち込む様子を、音の響きと合わせて実に生き生きと表現しています。

また、東北弁には、標準語にはない言い回しや発音があります。

例えば、語尾に「さ」をつけて「寒いさー」のように話したり、「あ」が「え」に近い発音になったりします。

「ひしゃげる」も、こうした東北弁の特徴的な言葉の一つと言えるでしょう。

また、東北弁には擬態語や擬音語が豊富で、「ひしゃげる」のように状況を音で表現するような言葉がたくさんあります。

これは、東北の人々の感性の豊かさを表していると言えるかもしれません。

「ひしゃげる」の方言の語源は?

「ひしゃげる」の語源については、いくつかの説があります。

一つの説では、「ひしぐ」という古語が変化したものだとされています。

「ひしぐ」は「押しつぶす」「押しつける」という意味を持つ言葉で、これが時代とともに「ひしゃぐ」「ひしゃげる」と変化していったと考えられています。

別の説では、「ひし」という擬態語から派生したという見方もあります。

「ひし」は何かが押しつぶされる音を表す言葉で、これに「あげる」(上げる)が結びついて「ひしあげる」となり、それが縮まって「ひしゃげる」になったという考え方です。

「ひしゃげる」の方言の例文と意味

方言じろう
方言じろう

「いてこます」の例文で説明しますので、読んでっね!

それでは、実際に「ひしゃげる」をどのように使うのか、具体的な例文を見ていきましょう。

1. 「車をぶつけてしまって、フロントがすっかりひしゃげてしまった。」

(意味:車を衝突させて、前部がつぶれてしまった。)

2. 「試験の結果を見て、気持ちがひしゃげてしまった。」

(意味:試験の結果を見て、がっかりして落ち込んでしまった。)

3. 「雨に濡れた段ボール箱が、ひしゃげた状態で置いてあった。」

(意味:雨に濡れた段ボール箱が、つぶれた状態で置いてあった。)

4. 「上司に厳しく叱られて、すっかりひしゃげてしまった。」

(意味:上司に厳しく叱られて、すっかり落ち込んでしまった。)

5. 「重い荷物を誤って落として、中身がひしゃげてしまった。」

(意味:重い荷物を誤って落として、中身がつぶれてしまった。)

このように、「ひしゃげる」は物理的な変形と心理的な落ち込みの両方の場面で使うことができます。

まとめ

「ひしゃげる」は、主に東北地方で使われる方言で、「つぶれる」「へこむ」といった物理的な変形や、「がっかりする」「落胆する」といった心理的な落ち込みを表す言葉です。

語源については諸説ありますが、古語の「ひしぐ」から派生したという説や、擬態語の「ひし」から生まれたという説でした。

この言葉の特徴は、その音自体が状況を表現している点にあります。「ひしゃ」という音が、つぶれる様子や気持ちが急に落ち込む様子を巧みに表現しています。

この「ひしゃげる」という言葉は、東北弁の豊かな表現力を示す良い例と言えるでしょう。

「ひしゃげる」の言葉を通じて、ちょっとでも方言の魅力を感じてもらえたら幸いです。

「ひしゃげる」を是非覚えて使って見てくださいね!

 

タイトルとURLをコピーしました