「だんだん」の方言一覧、全国的な違いと特徴

方言一覧


だんだん」というと言う言葉には標準語のように感じますが、実は方言になります。

この言葉は2008年に放映された人気NHKドラマ「だんだん」によって知られるようになり、地域の舞台は島根と京都です。

出雲大社で運命の出会いをした連続テレビ小説で、このテレビの影響もあり、「だんだん」という方言が島根で広く用いられていることが明らかになりました。

しかし、「だんだん」は島根だけでなく、他の地域でも用いられており、地域によってその意味合いが異なるのです。

この記事では、それぞれの地域での「だんだん」の意味を、具体的な使用例と共に紹介します。

方言「だんだん」の一般的意味合い

「だんだん」と聞いたとき、多くの人は「少しずつ」や「徐々に」といった標準語の意味を連想するかもしれませんが違います。

では、方言としての「だんだん」には、どのような意味が込められているのでしょうか。

さらに、なぜそのような意味で使われているのか、その由来も含めて探っていきましょう。

この言葉の背景を知ることで、あなたもきっと使ってみたくなるかもしれませんね。

方言「だんだん」:起源

「だんだん」という方言は地域によってわずかに異なりますが、主に「ありがとう」という感謝の意を表すために使われます。

たった四文字で、「色々と感謝しています」という深い意味を持っています。

では、なぜ「だんだん」という言葉が「ありがとう」という意味で使われるようになったのでしょうか。
実は、この言葉は「だんだん(重ね重ね)ありがとう」というフレーズから、「ありがとう」という部分が省略され、「だんだん」とだけで感謝の意を表すようになったと言われています。

元々は京都で使われた言葉が徐々に地方へ広がっていったとされています

方言「だんだん」地域性の違い特徴

 

NHKのドラマでも取り上げられた島根県では、「だんだん」という方言がどのように使われているのでしょうか。

ここでは、実際の会話例を交えて、島根での「だんだん」の使い方からを紹介します。

島根県での「だんだん」の意味とその使い方

根県の方言「だんだん」とは島根で使われる「だんだん」は、「ありがとう」という意味で用いられます。

この地域には出雲弁という独特の言葉があり、「だんだん」はその一部として存在しています。

島根県での「だんだん」の使い方例

例文:

「べった、だんだん」
(いつも、ありがとう)

「そーけめしいただき、だんだん」
(炊き込みご飯をいただきまして、ありがとうございます)

島根県での日常会話における「だんだん」という方言は実際には、若い世代よりも年配の方々によく使われる傾向にあります。

しかし、「だんだん」=「ありがとう」という意味は多くの人が知っており、方言としては使わないものの、その意味は理解されています。

隣接する鳥取県でも、「だんだん」という言葉が使われています。

愛媛県における「だんだん」の意味と使い方

四国の心臓部にある愛媛県ですが、島根県に地理的に近い影響からか、「だんだん」という独特の方言が日常会話に溶け込んでいます。

愛媛での方言は「伊予弁」として知られ、その中でも「だんだん」は特に親しまれています。

それでは、愛媛県特有の「だんだん」の意味と例文を紹介します。

愛媛での「だんだん」の使用例

例文:

「美味しいミカンくれてだんだん」
(美味しいミカンをくれて、ありがとう)

鳥取県における「だんだん」の意味と使い方

鳥取県では、島根と同じく「だんだん」という言葉が「ありがとう」という意味で使われています。

特に、島根に近い米子市での方言である米子弁として知られています。

鳥取県での「だんだん」の使用例

例文:

「よぉきんさってだんだん」
(来てくれたありがとう)

「こげながいな太祖なものもろて、だんだん」
(こんな立派なな物頂き、ありがとう)

山形県における「だんだん」の意味と使い方

山形県の「だんだん」とその意味は中国・四国地方だけではなく、遠く離れた東北地方の山形県でも耳にすることができます。

しかし、山形県での「だんだん」は、島根や鳥取のものとは異なります。

山形県での「だんだん」の使用例

山県形での「だんだん」は、「いろいろ」や「重ね重ね」といった意味合いで使用されます。

この微妙なニュアンスの違いが、地域ごとの言葉の豊かさを物語っています。

例文:

「だんだんご馳走になりました」
(いろいろご馳走になりました)

新潟県における「だんだん」の意味と使い方

新潟県の「だんだん」の意味は山形県と同じく、「いろいろ、重ね重ね」という意味で使われています。

この言葉の背後には、感謝の気持ちが込められているのです。

福島県における「だんだん」の意味と使い方

福島県においても、「だんだん」という方言は存在しますが、他の地域とは若干異なる意味で使われています。

福島県での「だんだん」の使用例

福島県では、「だんだん」は「そろそろ」や「もうすぐ」という意味合いで使われます。
この使い方は、時の流れや状況の変化を表す際に使われます。

例文:

「だんだんよがんべ」
(そろそろ良いタイミングでしょう)

「だんだん」を使うその他の地域

「だんだん」という方言は、さまざまな地域で使われています。

この言葉は、「ありがとう」という意味で使われることもありますが、他の意味合いで使われることもあります。

「ありがとう」としての「だんだん」山口県、高知県、福岡県、長崎県、大分県、宮崎県、熊本県など、主に中国・四国地方や九州地方では「だんだん」という言葉が「ありがとう」という意味で昔から使われています。

他の意味で使われる「だんだん」は標準語の「だんだん」は「少しずつ」や「徐々に」といった意味合いで中部地方より北の地域が標準語に近いということが言えます。

例えば、「だんだん暖かくなってきたね」と言えば、「徐々に暖かくなってきましたね」
などの意味で使うことが多いのが現状です。

まとめ

テレビドラマの影響もあり、日本全国に知られることが多くなった「だんだん」という方言は、その地域によって異なる意味を持ち、言葉の奥深さと地域の文化を反映していると思いませんか。

「だんだん」という方言は、愛媛県や山形県では「ありがとう」の意味合いが強く、福島県では「そろそろ」や「もうすぐ」を表す言葉として、山形県では「いろいろ」や「重ね重ね」の感謝の言葉の
意味で使われている方言で微妙に違う意味が魅力かもしれません。

さまざまな方言を知ることで、地域に対する興味が深まり、新たな発見があるかもしれません。

方言は、その土地の文化や歴史を映し出す鏡のようなもので、古くから日本の豊かな地域性を色濃く反映しているとおもいます。

是非、方言に興味を持っていただけますと「だんだん」です。

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