「なんして」の言葉は関西弁?、方言の意味と特徴

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このブログでは関西色豊かな表現の一つ、「なんしか」というフレーズについて紹介します。

「なんしか」という関西弁には、その地域特有の色彩と温かみが込められています。

関西の日常のちょっとした会話から、心の距離を縮めるのような言葉で使う方言でもあり、会話の話を盛り上げる話題のつなぎの言葉としても使われる言葉で有り方言です。

この記事では、「なんしか」が持つ独特の魅力と、それを使うことで生まれるコミュニケーションの豊かさについて探求します。

関西地方の文化や人々の温かさを象徴するこの表現を通じて、言葉の持つ力と、人と人とのつながりの大切さを再発見していきましょう。

「なんしか」関西色を感じる方言の特徴:意味と語源

関西地方に根差す「なんしか」という表現で、その意味はざっとこんな感じです。

・とにかく
・とりあえず
・なにしろ
・なんにしろ
・差し当たって

これらの言葉に馴染みがある方なら、すんなりと理解できるかと思います。

例えば、言葉だけでは伝えきれないけれど、何とか美味しさを伝えたい時には、「なんしか、これ、美味しいんやで」というように使います。

「なんしか」を少し短くして「なんし」と言うこともありますので、この点もお忘れなく。

ただ、時折テレビなどの影響で「なんしか」が「どうしても」や「非常に」といった意味で使われていると誤解されることがありますが、関西において一般的にはそのような用途で使われることはありません。

関西で育った人なら、この言葉を「とりあえず」などの意味でしか使わないことをご理解いただけると思います。

「なんしか」言葉はどこの方言か?

この「なんしか」という言葉、元を正せば大阪が発祥の地ですが、現在では大阪をはじめ、近隣の府県でも広く使われています。

実際には使わないとしても、この言葉の意味が分からないという人は少ないでしょう。

実際、この「なんしか」という言葉調査をしたところ、京都や兵庫の知人も皆、日常的に「なんしか」という表現を使っていると変わりました。

地域的には、最近「なんしか」を使う地方は、もう少し広い範囲で使われ始めていることを考慮すると関西地方と言うよりも、広く近畿地方の方言としての方言になりつつあるかもしれませんね。

「なんしか」方言の語源は?

「なんしか」の語源は?

なんしか知らんけど、貴族の由緒ある言葉?

「なんしか」という言葉のルーツは、「とにかく」「何しろ」「何せ」という意味合いの言葉で、関西地方でよく使われる表現から来ています。

一説には、この言葉はもともと貴族の間で使われていた由緒ある言葉だとも言われています。

日本語の深い歴史や文化に根ざした、興味深い方言の一つです。

「なんしか」の方言を使った例文と意味

ここで、実際の会話の中でどのように「なんしか」が活用されるか、いくつかの例を見てみましょう。

これらを参考にすることで、「なんしか」という表現への理解がしやすくなると思いますので是非読み進めてみてください。

・「なんしか」例文①

「なんしかこの話の流れですすめてくれる」
(どりあえず、この流れで進めてください)

「なんして時間ないのですすめて」
(とにかく、時間がないので進めてください)

話が決まらない、進まね居ときの場面での会話ですね。

関西人は、自己主張が強く、文句言い傾向があるので、全員の合意をまとめることが難しく、「なんしか」と言って、どりあえずま進める必要があるのも関西人の特徴ですね。

・「なんしか」例文②

「なんしか知らんけど、特売らしい」
(よく知らんけど、特売らしい)

よく知らないことについて噂話をする際のセリフ。

関西人はよく知らないことについても噂話をしたがります。

よく知らないわけですから「なんしか」と話をするしかないのですが、関西人魂で、ついつい話のネタで使ってしまうのかもしれませんね。

・「なんしか」例文③

「どないして、そんなことになったん」
(どうして、そんなことになった)

「わからん。なんしか、そういう話になってしもた」
(わからない。とにかく、そういう話になってしまった)

何かしらの結果を伝えた後のやりとり。

「なんしか」は言葉の意味合い的に、こういった結果に至った事情がよくわからない場面で使用されることが多いです。

・「なんし」例文:(なんしか→なんし)

「なんしても時間、行こか?」
(とにかく時間になった、行こうか)

「なんしか」の短い方言「なんし」を使って時間になったので出発の声をかける会話の例ですね。

まとめ

なんしか知らんけど。

とりあえず行きますか?

さて、「なんしか」という言葉が持つ「とにかく」「とりあえず」「何しろ」「差し当たって」という意味の意味と語源紹介しました。

この言葉が関西、特に大阪の人々の間でどのように生き生きと使われているか、その一端を垣間見ることができたのではないでしょうか。

話題作りや日常会話で、知ってるか知らないかにかかわらず、気軽にこの言葉を投げかける関西人の社交性もまた魅力的です。

日常のちょっとした会話から、心の距離を縮める魔法のようなこの方言「なんしか」は、大阪人をはじめ関西人の個性を象徴する言葉であり、その魅力を今一度改めて紹介することができまました。

皆さんに「なんしか」という表現の奥深さをお伝えできたこと、そして最後まで読んで頂けたこと嬉しく思います。

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